平山郁夫絵画作品
シルクロード

コリントの遺跡

  • シルクロード
  • 平山 郁夫
  • 1978
  • 紙本彩色
  • 90.9×116.7cm

1976(昭和51)年の暮れから翌年春にかけて中東5カ国で個展「平山郁夫 The SILKROAD」を開催した画家は、ダマスカスからギリシアへスケッチ旅行に出掛け、アテネからコリント、ミケーネ、デルフィ、オリンピア、クレタ島、ペラなど数々の遺跡を訪れ、このときの旅について平山郁夫は「アレクサンダーの道をたどってきた私にとって、ギリシアはその仕上げとも言うべき地であった」と述懐している。

コリントス(コリント)はアテネから西におよそ80km にあり、ギリシア本土とペロポネソス半島を結ぶ交通の要衝である。コリントス地峡をはさみ二つの良港にも恵まれ、古代ギリシアの都市のなかでもきわめて早くから交易の盛んな都市として栄えた。本作に描かれた神殿は、前6世紀中頃に建造されたアポロン神殿である。現存するギリシア神殿としてはきわめて古く、コリントスのシンボル的存在である。石灰岩でできた円柱は高さ約7m、最大径は1.8m という巨大なもので、重厚な列柱がアルカイック時代の荘重な雰囲気を湛えている。