平山郁夫絵画作品
シルクロード

バーミアンの石窟 五十三メートルの大石仏 アフガニスタン

  • シルクロード
  • 平山 郁夫
  • 1997
  • 紙本彩色(素描)
  • 45.8×61.0cm

平山郁夫にとって最初のシルクロード取材の旅の目的の1つがバーミヤーン遺跡であった。アフガニスタン中央部を走るヒンドゥクシュ山脈中にあり、2体の大仏と多数の石窟寺院からなる大仏教遺跡で、その壁画は法隆寺金堂壁画の源流の1つといわれている。文化財の保護活動をはじめ、平山のアフガニスタンへの思い入れは格別であった。平山の尽力もむなしく、2001年にタリバン武装勢力により東西両大仏が破壊されたことは記憶に新しい。

画家の言葉

アフガニスタンでまず目指したのは、カブールの西に位置するバーミヤンの大石仏である。岩山の側面に刻まれた二体の石像は、高さが53メートルと38メートルに達する見事なものである。(中略)大きさもさることながら、ことのほか目を引いたのは石仏の巌に描かれた仏画である。