両手付小瓶
- 東地中海地域あるいはイタリア
- 1-2世紀
- ローマ時代
- ガラス
- 高 9.8㎝
吹きガラスの技法は前1世紀中頃、東地中海地域ではじまりました。熔かしたガラスを竿の先に付け、息を吹き込んで成形する吹きガラス技法により、それまでのコアガラスや鋳造ガラスの技法に比べて格段に速く、そして大量にガラス器を製作することが可能になった。このようにしてガラスは、ごく一部の人に限られた贅沢品から、普通の人にも手が届く日用品になっていった。「型吹きガラス」は、分解できる鋳型の中に熔けたガラスを吹き込んで成形する。鋳型は二分割や三分割になり、成形されたガラス器の表面には、型の継ぎ目が隆起する。ローマ時代初期の型吹きガラス製品には、小型の香油瓶が多く、畝文(リブ文様)や同心円など文様を表したものが好まれた。