両端にライオンを配した台座(獅子座)に結跏趺坐(けっかふざ)し、右手は掌を前に向けた施無畏印(せむいいん)、左手は衣の一端をとる。この坐法はパドマーサナ(蓮華坐法)といい、ヨーガに由来する。インダス文明の印章にもこれに似た坐法の神格が見られる。ガンダーラで生まれた大衣の端を台座正面に垂らす裳懸座(もかけざ)の表現は、東漸し、日本にも伝わっている。