仏陀立像
- 彫刻
- 中央アジア
- パキスタン、スワート
- 2‐3世紀
- クシャン朝
- 灰色片岩
- 高97.0cm
右手は欠損するが、西アジアに由来する施無畏印(せむいいん)を結び、ギリシアの影響を受けた、片足に重心をかける支脚遊脚(コントラポスト)で立つ。頭光背には、ギリシアの枝葉冠を思わせる植物文とカロシュティー文字による銘文「首都トラマにあるアショーカ王が建立したダルマラージカ塔への、金細工師バラソーマの妻モーマダッタによる布施。この善根によって一切衆生が涅槃を得られますように」(R. Salomon訳)。台座には、聖火供養するバラソーマ家と思われる人びとが描かれ、彼らが拝火教徒(イラン系)であったことがわかる。