宮島
- 日本
- 平山 郁夫
- 1997
- 紙本彩色(素描)
- 24.4×33.0cm
平山郁夫の故郷・広島県には宮島と呼ばれる所があり、別名は厳島ともいう。この地は12世紀に平清盛一門の浄土信仰にもとづいて社殿の造営が行われた。画家はこの自然と人工美を見事に調和した社殿に魅せられ、数々の作品を発表してきた。平山は言う。「厳島神社の建物を海の方から眺める。中心の本殿の屋根が一段と高く、横に伸びる回廊の屋根が重なり合って美しい。緑と、焦げ茶の屋根、朱の柱と白の壁、そして木立が海面に投影している様子は、幻想的な美しさで、極楽浄土の世界を現出している。