天馬(ペガサス)をかたどった銀製のブローチ。裏側には斜め横にピンが付き、衣服の飾りとしてとめられた。天馬は前足を一歩踏み出し、上方に巻いた大きな翼をもち、頭にはササン朝の王侯の冠に見られる三日月の冠を載せている。首には授帯(神の祝福を意味するリボン)を連珠文で示し、法隆寺の獅子狩文錦にも通じるペルシアの天馬に特徴的な表現となっている。