流水間断無(奥入瀬渓流)
- 日本
- 平山 郁夫
- 1994
- 紙本彩色
- 171.0×727.2cm
平山郁夫は「シルクロードの画家」として広く知られているが、みずみずしい日本の風景も数多く描いている。
若かりし1959(昭和34)年の東京芸術大学の副手の時、学生を引率して東北写生旅行に行き、奥入瀬や八甲田山などを巡った。当時は被爆による後遺症で体調も思わしくなく、また創作上の不振なども重なった時期でもある。そのような状況の中で見た奥入瀬渓流について、平山は「生きる喜びを心から教えてくれた」という。そして、この時の思いをいずれ作品に残すことを強く決意し、この写生旅行から35年後の1994年に≪流水間断無(奥入瀬渓流)を六曲一双の大作で発表した。