浮出円文切子碗
- 工芸
- 西アジア
- イラン
- 5‐7世紀
- ササン朝ペルシア
- ガラス
- 高9.5cm 径11.7cm
透明緑色のガラスで、器壁の厚い碗をつくり、表面を削って、突出した円文を成形している。口縁はきわめて薄く磨かれ、当時のガラス工芸の粋ともいうべき作品となっている。同時期に作られた同タイプのガラス碗の破片が、「海の正倉院」といわれる沖ノ島(2017年世界遺産登録)からも出土し、白瑠璃碗(円形切子碗)タイプ以外にも、ササン朝ペルシアのガラス器が少なからず当時の日本へ伝えられていたことがうかがわれる。