7ー8世紀にかけて制作された海獣葡萄鏡である。内側は伏形の獣が紐となる。その回りには六匹の海獣(_猊:さんげい)などの神獣と、その間に葡萄唐草文が配される。外側は十二羽の鳥たちと、内側と同じく葡萄唐草文を見られる。「海獣」とは、現在でもその意味が判明しないが、砂漠の向こう側の獣とも考えられ、おそらくは西方の国の獣を表したものであろう。