花唐草文金更紗
- 工芸
- 中央アジア
- インド南東、コロマンデル海岸
- 18世紀
- ムガール朝
- 綿、金
- 縦29.0cm 横186.0cm
金更紗とは、インドやインドネシアで作られた祭礼用の布。木綿に更紗染めをほどこした布のうえに、金銀の箔や金泥、あるいは截金をのせて装飾した。独立した模様を金箔(金泥)で表したものは印金更紗とよばれる。インドやインドネシアで作られたきらびやかな金更紗は、世界的にも評価が高く、マハラジャの衣装や、ヒンドゥー教の荘厳具のとして用いられ、日本では江戸時代より「金華布」と呼ばれ、「名物裂(めいぶつぎれ)」として珍重された。 本作は流麗な花唐草文を染めた手書き更紗。当時、最高級の更紗が作られたインド南東、コロマンデル海岸、マリスパトナムで制作された大型布のボーダーの一部。文様の輪郭線に沿って金箔が置かれている。