観音菩薩立像
- 彫刻
- 東アジア
- 中国
- 6世紀
- 隋
- 石灰岩
- 高116.0cm
頭部から台座蓮肉部までを一石で彫り出した菩薩立像。両手は共に欠損しているが、幾重にも宝飾を重ね、豪華な宝冠をかぶり、身に瓔珞などをつける事から観音菩薩像と考えられる。胸前には当初の彩色や金箔などが僅かに残っている。
張りのある頬、弧を描く眉、ふくらみのある瞼、突き出した唇など、本像はきわめてインド色の濃い作品といえる。とりわけ、髪際の中央が下に尖り、乳首を表し、宝冠の円形飾を連珠で繋ぐ形式はグプタ朝の仏像を想起させる。プロポーションは細く、一見すると直立のように見えるが、腰をやや右に捻っている。