メナンドロス1世 銀貨(4ドラクマ)
- 南アジア
- 西北インド
- 前160-145年頃
- インド・グリーク朝
- 銀
- 9.82g
ガンダーラからインド北部を支配した最も偉大なギリシャ人王、メナンドロス1世(前160-145年頃)は、インド北部のシアルコートを首都としたギリシャ系の王朝を建て、数多くのコインを発行した。その名はローマにまで達し、ローマの史家ユスティニアヌスの著作や『エリュトゥラー海案内記』にも見られる。彼が死んだ時には、古代インド人の理想的君主たる転輪聖王(チャクラヴァルティン)や仏陀の場合のように、舎利争奪が起こったとローマの史家プルタルコスは述べている。彼の名は、パーリ語仏典『ミリンダパンハ(ミリンダ王問経)』と漢訳『那先比丘経』に残っているが、仏教に改宗したか否かは明らかではない。裏面の守護神アテーナー・アルキデモス女神の称号は「民を守る」を意味し、ギリシャ北部のマケドニアの首都ペラにあった女神像をモデルとしていると言われる。(田辺勝美)
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