トムシュクの遺跡
- シルクロード
- 平山 郁夫
- 2007
- 紙本彩色
- 63.0×90.0cm
画家の言葉
トルファンとカシュガルを結ぶ天山南路 (天山山脈南麓のオアシスを結んだシルクロード)にあるトムシュク遺跡は、ドイツの探検家で考古学者のアルベルト・フォン・ル・コックやフランスの探検家にして著名な東洋学者ポール・ペリオが発掘調査したことで知られている。仏教伝来の回廊となった西域(現中国新疆省辺り)には、オアシス都市ごとに仏教文化の華が開いた。天山南路は西からイラン系ソグド人の文化が侵入したことから、トムシュク遺跡からはイラン色が強い仏教美術が出土している。かつて栄えたであろうトムシュクの遺跡を背景に、往時を偲ばせるキャラバンを描いた。