台付両耳付瓶(アラバストロン)
- 東地中海地域
- 前4-前3世紀
- ヘレニズム時代
- ガラス、金
- 高18.6㎝ 幅5.1㎝
コアガラスの技法は前11世紀頃に衰微するが、前8世紀頃から復活し、前6世紀から前3世紀にかけて、地中海地域全域に普及した。
胴部に施されたジグザグの文様は、溶かしたガラスの紐をとがったもので上下にひっかくことで出来上がる。もとは紺色だったと思われる地のガラスは銀化し、黄色と白色ガラスの紐を上下に引掻き、ジグザグ文にしている。
この二つの小さな把手が付いた筒型瓶の形は「アラバストロン」とよばれるエジプトに起源を持つ香油瓶で、エジプトのアラバスター(白い半透明の石)製の容器をモデルとしている。金製の台が付いている。