平山郁夫絵画作品
日本の風景

浄土幻想 日野法界寺

  • 日本
  • 平山 郁夫
  • 2004
  • 紙本彩色
  • 112.0×162.0cm

法界寺は日野資業が1051年(永承六年)に建立し、本尊像の阿弥陀如来坐像は藤原宗俊(資業の孫婿)の発願により1098年(承徳二年)に制作された。宗俊の子・宗忠の日記『中右記』によれば、この阿弥陀如来像は「日野仏」と呼ばれる像の寸法を写してつくられたという。「日野仏」とは資業がつくらせた定朝作の仏であった。

本作は「平成の洛中洛外図」の脇侍として描かれた作品である。「浄土幻想 宇治平等院」と同様、中央には阿弥陀堂から出現するかのように阿弥陀如来坐像が描かれ、その周囲には飛天たちが阿弥陀仏を讃嘆している。