観音菩薩半跏思惟像
- 彫刻
- 中央アジア
- パキスタン、ガンダーラ
- 2‐3世紀
- クシャン朝
- 灰色片岩
- 高78.5cm
ターバン冠飾を戴いた王侯形の菩薩で、蓮華上に載せた籐(とう)の椅子に腰を掛けてる。右脚を左脚の上にのせ、右肘をついていることから思惟の姿である。左手に蓮華を持つことからも、おそらくは「観音菩薩像」とも考えられる。首飾りの中心をなす一対のケートスについては、ギリシアの海獣であり、霊魂の護送者としての役割をもつ。当時のガンダーラにおける人々たちは、死後の魂の護送をこの菩薩像に託したのであろう。